「恩返し」という言葉があります。
意味は「受けた恩に報いる事」です。
では、「恩送り」という言葉はご存知でしょうか?
意味は「誰かから受けた恩を、別の人に送ること」です。
最近ではキングコングの西野亮廣さんが立ち上げた「レターポット」が恩送りのサービスですね。
実際は「やったぁ、嬉しい!」を送っているような印象です。
私も意味は知ってはいましたが、自分が「恩送り」をしたくなるとは思っていませんでした。
しかし絶対に「恩を送る」と決意した出来事がありました。
その出来事を紹介させていただきます。
この記事がもし、その人達の目に止まったら幸せです。
きっかけ
2018年8月中旬に原付で福井県から岩手県までの旅の途中に起きた出来事です。
旅も4日目に差し掛かり、心も体も疲労していた私は仙台市のコンビニでモンブランを食べならが休憩をしていました。
そこに4人でコンビニに来ていた少し強面の男性に声をかけられます。
「どこからきたの?」
原付に沢山の荷物をくくりつけて暑いのに上下長袖のジャージを来ている私は、明らかにちょっとコンビニに来た人には見えなかったのでしょう。
東北の方言があった為に失礼ながら2回ほど聞き返してしまいましたが、「福井県からきました。」と答えるとその人は笑顔で「すげー、よく来たね。」と言って手で「ちょっと待って」とジェスチャーしコンビニに入って行きました。
すぐその男性がコンビニから出て来てめっちゃ笑顔で「少ないけど足しにして!」とスッと1000円を渡してくれました。
お礼をした後にぜひ一緒に写真を撮らせてくださいとお願いするも、「そういうのじゃない。気持ちだから」と言い、「頑張ってなー!」と4人とも笑顔で手を振りながら去って行きました。
そのやり取りで4日間の疲れが吹き飛びました。
大袈裟出なく、一瞬で疲れが吹き飛びやる気も出ました。
その人のちょっとした気遣いで、応援された私はここまで元気になるのかと自分でも驚きました。
恩を送る事で幸せになる人が増える
この出来事で言いたいのは、お金をもらった事ではありません。(もちろんお金は嬉しいです。めっちゃ嬉しいです。)
それよりも、
①興味を持って声をかける
②応援する
という事を笑顔でかつお金という目に見える形で出来る人がいるんだと衝撃を受けました。
その人は金銭的には1000円損をしています。
しかし、その4人での共通の話題が増えたり、他の人に「原付で旅してる人にあったよー」と話のネタに少しなったのかもしれません。
一番は嬉しいのは応援したことにより、その人達も幸せになってくれる事ですね。
私はその人に直接恩を返す事は出来ません。
連絡先も聞いていませんし、ましてお名前も聞いていません。
もしかしたら偶然お会いしてお礼が出来るかもしれませんが、可能性としてはかなり低いです。
しかし、私はこの感動を誰かに届けたいんです。
同じように何かに挑戦している人を応援したいんです。
そして誰かを応援したらその人の行動は私を含め2人を幸せにしたことになります。
私が応援した人が他の人を応援したら3人、そのまた応援した人が応援したら4人と、続々と幸せになる人が増えます。
しかも私が1000円を支援したとしても、私は金銭的にはプラスマイナス0です。
プラスマイナス0なのに、続々と幸せになる人が増えるって魔法ですよね。
恩を送ることの価値
恩を送ったり送られたりすると、幸せな気持ちになったり元気が出たりやる気になったりします。
この「やる気になる」「元気になる」「幸せな気持ちになる」というのは簡単なことではありません。
仮にですが、私が仙台のコンビニでその人に会わずに道端で1万円を拾ったとします。
「ラッキー」とは思うかもしれませんが、元気になったりやる気になったり今までの疲れが吹き飛ぶ事はないでしょう。
というように、恩を送ってその人が「やる気になる」「元気になる」「幸せな気持ちになる」という事は物凄く価値があります。
私は恩を送ります
今、私のお財布にはその人から貰った1000円がお守りのように入っています。
結局旅先で使おうにも勿体無くて使えず、その1000円は入れっぱなしでした。
帰って額に飾ろうかとも迷ったのですが、お金を額に飾ったところで価値を産みません。
なので、その1000円は何かに挑戦をしている若い人にあげることにしました。
近くで応援したい人がいたら別途で応援しますが、私の中では縁起物のような1000円札になってるので遠方から旅で来た大学生とか高校生にあげたいですね。
渡したあとはどうしようとその人の勝手です。
最後に
旅行中は常に気を張っています。
カメラ盗まれたりしないか、いたずらで原付がパンクさせられたりしないか。
酷い時はテントで寝ているときに燃やされたりしないか。そんな事まで考える事があります。
不安を言い出したらキリがありません。
しかし、悪い人よりも圧倒的にいい人の方が多いんですよね。
色々と追い詰められた旅で、その人達が思い出させてくれました。
その後、安心して道の駅で野宿です。
恩を送ることが当たり前にできる世の中って素敵ですよね。
私も受けた恩を送って一人でも幸せな人を増やそう、そう決めました。
最後までご覧いただいまして、ありがとうございます。
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